障害者に対する支援制度

  • 合理的配慮とは、障碍者に障害を持たないものと同じ権利を保障するための措置のこと。提供する側にとって過度の負担ではなく、本質から逸脱しないことを前提に個別の調整を行う。
  • 障害者差別解消法において、合理的配慮の提供は、行政機関は法的義務とされているが、民間事業者は努力義務となっている。障害者雇用促進法においては、民間事業者も法的義務となっている。
  • 教育、特別支援教育は、修学前、学童期の保育・医療・教育機関における機能障害や活動制限を改善するための発達段階に応じた教育的働きかけ。2007年の学校教育法の改正で「特別な教育支援を必要とする児童に対して適切な特別支援教育を行うこと」が定められた。
  • 特別支援学校とは、盲学校、聾学校、養護学校を一本化したもの。教育と自立を図ることを目的に知識や技術の習得を行う。地域の特別支援教育におけるセンター的機能を有し、巡回相談等を行う。
  • 就労支援とは、障害者それぞれの状況に即して就労が実現できるよう支援すること。各都道府県にある地域障害者職業センターでは、就職に向けての相談・援助から就職後の職場適応まで継続的な支援や、事業主に対する障害者の雇用管理に関する相談・援助などを実施。手帳が無くても利用できる。
  • リハビリテーションとは、何らかの理由で能力低下、機能低下した状態から、身体的、心理的、職業的訓練などを通じて、改善するよう働きかけること。

障害者に対する支援方法

  • 障害者を支援する心理学的方法には、SST、応用行動分析・認知行動療法、TEACCH、ペアレントトレーニングといった方法が行われいてる。
  • ソーシャルスキルトレーニング(SST)とは、社会の中で生きていく上で必要な、対人関係を円滑にするための社会的スキル、感情コントロールを習得するための訓練。ロールプレイ、練習、フィードバック等が行われる。
  • 応用行動分析・認知行動療法とは、学習理論に基づき、行動の背景にある原因を分析し、強化や消去を用いて、適切な行動を増やしたり、不適切な行動を減少させる。また、行動変容につながる認知のマネージメントやコントロールについて教える。
  • TEACCHとは、自閉症とその家族に対する包括的支援である。自閉症の人が地域社会の中で自立した生活ができるよう、本人の持っている技能を発達させ、自閉症の人が理解しやすい環境を作ることによって、自発的に行動できるようにすることを目指す。
  • ペアレントトレーニングとは、親の養育態度を改善し、子どもの関わり方に介入することで、子どもの状態の改善を図るもの。

過去特別支援学級、通級指導、特別支援学校の対象の障害を問われる問題が出ている。