内発的動機付けと外発的動機付け
- 内発的動機づけとは、「面白いから勉強する」など自分自身の内的な要因(好奇心や趣味、関心)や条件によって誘発されるもの。
- 外発的動機づけとは、「褒められるから勉強する」など、本人以外の外的な要因(報酬や賞賛など)や条件によって誘発されるもの。
- 教育現場においてはどちらも重要であり、課題遂行の効果と関連があるため、両者のバランスを考えることが重要である。
自己効力感
- Bandura,A.は、ある課題や行動を遂行できると、自分の可能性を認識できることを提唱し、自己効力感と読んだ。
- 学習における動機付けや効果的な学習方法の採択との関係性が見られる。
- 達成感を得られるような関わりを持つことが重要である。
学習性無力感
- Seligman,M.は、失敗など嫌な経験から「何をしても結果を変えられない」とやる気を喪失し、あきらめて無気力になる状態を学習性無力感と呼んだ。
- 虐待やいじめなど、強いストレスが長時間続くことでも生じ、不登校につながることもある。当該生徒児童のペースを尊重した包括的な支援が重要。
帰属理論
- 帰属理論とはHeider,F.が提唱し、出来事や結果の原因がどこにどの程度あるのかを推測する過程のこと。
- Rotter,J.B.は、行動の原因を自分の内的要因に求めるか、環境など外的要因に求めるのかという概念を統制の所在と呼び、自分の意思や能力によるとみなすことを内的統制、状況や運などの要因とみなすことを外的統制と呼んだ。
- Weiner,B.は原因帰属を、統制の所在、安定性、統制の可能性の三次元で分類する。
- Edward,E.Jによるとセルフハンディキャッピングは、失敗を自分以外の外的な要因、成功の原因を自分の内的な要因に求める選択や行動の概念。
- 獲得的セルフ・ハンディキャッピングとは、試験前にあえて掃除をするなど、自ら妨害要因を行うこと。
- 主張的セルフ・ハンディキャッピングとは、「全然勉強していない」と予め自らのハンディキャップを言い訳しておくこと。
セルフモニタリング
- セルフモニタリングとは、自分の行動や考え、感情を自分で観察したり、記録したりすること。問題や課題への対応として、自分自身の行動を維持したり、変更したりするセルフマネジメントスキルにもつながる。
- 客観的な自己分析や言語化等を要するので、必要に応じた支援が望ましい。
教育評価
- 教育の場では様々な評価が行われ、目的や対象、内容などに応じて、多岐・多様になっている。
- Cronbach,L.は、学習者の適性(学力、知識、性格、興味、関心など)と処遇(指導法、課題、カリキュラム、学習環境など)が相互に影響を与え、学習成績を規程するという関係性を表す概念を、適性処遇交互作用と提唱した。