自己過程と態度
- James,W.は自己を主体としての自己である主我と知られる自己である客我に分けて捉えた。
- 客我は物質的自己、社会的自己、精神的自己の3つで構成されている。
- 自己過程は、自己について、注目・把握・評価・表出する1つのプロセスである。
- 態度はある対象をどう思うかであり、評価側面、感情側面、行動側面の3つで構成されている。
- 社会的認知とは、受け取った情報をそれまでの経験や知識で処理していくこと、社会的感情とは、他者との関係において生じる感情のこと。社会的動機とは、他者と一緒に過ごそうとするエネルギーのこと。
態度変容
- Heider,F.は、認知的均衡理論で、自分、対象、他人という3つの関係を、好き、嫌いで表した。
- Festinger,L.は、認知的不協和理論の中で、自分の2つの態度や行動が矛盾する場合に認知不協和が生じ、その不協和を解消するために態度が変容するとした。
対人認知
- 対人認知のうち、印象形成はいくつかの情報をもとに他社に下す判断のこと。
- Asch,s.の印象形成の実験では、人の印象形成には、影響の大きい中心特性と、影響の小さい周辺特性があり、他者の情報が提示される順序の影響、初期に接した情報が重要であることが示された。
- 第一印象は、身体的魅力などで左右される。
帰属と社会的推論
- 帰属とは、物事の原因を予測することであり、内的帰属と外的帰属がある。
- 基本的な帰属のエラーは、状況の影響力に比例して行為者の内的帰属性を過大評価する傾向。
- 社会的推論は、自己や他者を含む様々な社会的事象に関して行う推論のことをいい、これが歪んでいるために帰属のエラーが起こると説明できる。
- 社会心理学における思考として代表的なものに、集団思考がある。凝集性の高い集団が外部とあまり接触しない状況で強力なリーダーが解決法を提示すると、メンバーは内部の結束を乱すことを恐れて、あたかも全員の意見が一致している錯覚に陥り、質の良くない決定が下されやすい。
- 行為者ー観察者バイアス:例えばある課題での成功や失敗を、本人は課題の困難さに帰属させ、第3者は本人の能力や努力などに帰属させやすい。
- 自己奉仕的バイアス:例えば2人で協力して行った仕事がうまくいった場合、自分の貢献だと考え、失敗した場合は相手に責任を負わせやすい。
- ステレオタイプ的見方:現実認識が単純で偏見を含んだ評価。
- ハロー効果:例えば人の一部の良い部分を見て、全ていいと判断すること。
- 寛大効果:宗教的なものに価値を置くこと。