虐待には児童、高齢、障害者といった分野と、虐待の種類がある。分野ごとにどの虐待が多いのかを把握しておくことが必要。
児童虐待
- 児童虐待は身体的虐待・心理的虐待・ネグレクト・性的虐待の4つが挙げられる。
- 児童虐待を受けたと思われる児童を発見した場合は速やかな通告を行う。
- 児童相談所への児童虐待の相談件数は年々増加している。
- 主たる虐待者は実母が最も多く、次いで実父である。虐待の種類は心理的虐待が最も多く、次いで身体的虐待である。
- 児童の前で配偶者間の暴力を見せることも心理的虐待に当たる。
- 被虐待児を一時保護する場合には保護者の同意は不要。その場合は保護者等の面会を制限することができる。
高齢者虐待
- 高齢者虐待は、介護施設従事者等による、または家庭の養護者による高齢者に対する虐待である。
- 市町村は、虐待により高齢者の生命や身体に重大な危険が生じている恐れがある時は、地域包括支援センターの職員等に立ち入り調査をさせることができる。
- 都道府県知事は虐待の状況や、その際の措置等について公表を義務付けられている。
障害者虐待
- 障害者虐待は、養護者や障害者福祉施設従事者等、使用者による障害者に対する虐待である。障害者への虐待を発見した場合は、自治体などへ通報しなければならない。
- 市町村は虐待の通報を受けた場合、速やかに障害者の安全確認や事実確認を行うことが求められる。
- 養護者による障害者虐待は、身体的虐待が最も多く、次いで心理的虐待、経済的虐待となっている。
配偶者虐待
- 近親者に暴力的な扱いを行う行為や、暴力によって支配する行為全般をDVと呼ぶ。
- 配偶者からの暴力を受けている者を発見した人は、その旨を配偶者暴力相談支援センターや警察官に通報するよう努めることが求められる。
- 配偶者から身体に対する暴力や生命等に対する脅迫を受けた場合に、6ヶ月の接見禁止令などの保護命令を出すことができる。
- 適用対象は、配偶者による暴力だけでなく、同居する交際相手による暴力に拡大した。同居していない場合は対象外。
- 配偶者暴力支援センターには、相談支援や相談機関の紹介、被疑者の心身の健康のための指導、被害者や同伴者の緊急時における安全確保等、自立した生活の促進のための情報などの機能がある。