安全文化
- 組織の構成員が安全の重要性を認識し、事故等の帽子を含めた様々な対策を積極的に実行する姿勢や仕組みのあり方を安全文化という。
- 組織における事故の多くはヒューマンエラーである。また、エラーには種類がある。実行すべき事項を怠った結果起こるミスのオブミッション・エラー、実行したが正しく遂行されずに起きたミスのコミッション・エラーなどがある。
- 事故の予防には、事故の危険性や有害性の特定、リスクの見積もり、優先度の検討や除去、を行うリスクマネジメントが重要である。
事故分析の考え方
ハインリッヒの法則
一つの重大事故の背景には29の軽微な事故があり、さらにその背景には300のインシデントが存在するという法則
スノーボールモデル
軽微なミスや勘違いが思わぬ方向に波及し、雪玉のように段々と危険が大きく膨れ上がってしまうという考え方
スイスチーズモデル
事故は単独で発生するのではなく複数の事象が連鎖して発生するという考え方
4M-5Eマトリックスモデル
人的、機械的、環境、管理の4つの視点で要因を分析し、教育、技術、強化、模範、環境の5つの視点で対策を実行する考え方
Variation Tree Analysis(VTA)
ある事故につながる行為や判断を時系列で追い、事故の発生過程や事故要因を明らかにする手法
SHELモデル
ヒューマンエラーは中心の当事者と、周囲の手順、設備、環境、同僚などが影響しあい発生するという考え方
組織風土・組織文化
- 組織風土は、労働者間で共通の認識とされるようなほかの組織とは区別される独自の規則や価値観などのことをさす。
- 組織風土は、労働者の動機づけや考えなどに影響を及ぼすもので、影響を与える要素は、経営理念、人事制度、就業規則などが挙げられる。
- 組織文化とは、従業員間で共有されている信念や前提条件、ルールなどであり、組織の構成員の仕事の仕方に直接的な影響を与える。個人主義やチームワーク主義等。
- 組織風土は労働者の動機づけに関わるもので、外からの影響を受けにくく変化しにくい。一方で組織文化は仕事のやり方に関わるもので、外からの影響を受けながら形成、変化していくものである。
- 組織の課題を解決するためには、解決したい課題が組織風土に基づくものなのか、組織文化に基づくものなのかを検討する必要がある。
試験対策
- 事故の概要を聞いて、そのエラーがヒューマンエラーかどうかを問われる問題が出題されている。
- 組織風土の問題か、組織文化か問われたときに答えられるよう理解しておくこと。